Bob Dylan - Subterranean Homesick Blues
https://www.youtube.com/watch?v=MGxjIBEZvx0
ミュージックビデオの身体論④ カメラレス・ダンス
世界初のリリックビデオとしてしばしば語られるのは、ボブ・ディランのドキュメンタリー『ドント・ルック・バック』のオープニング映像として撮影された『Subterranean Homesick Blues』(1967年)だが、楽曲に合わせて歌詞を表示させる試みとしては、フライシャー兄弟が1920年代終盤の時点で「バウンシング・ボール」と呼ばれるカラオケ画面的なアニメーションを公開している。
酸欠少女 さユり 『ふうせん』鬼めくりリリックMV
スケッチブック
リリックビデオを解剖する(前)Text by えむ
ボブ・ディラン『Subterranean Homesick Blues』について、批評家・ビートメイカー・MCの吉田雅史は「画面上にアーティストと同時に歌詞が表示されるという状況は、文字に目が行き、言葉の意味を理解しようという意識が働くため、アーティストの身体に対しては注意が散漫な状態になる。だからこれは最初から、作者が画面内にいるにもかかわらず作者の死=楽曲中心主義を後押しする奇妙な試みともいえる」と述べている
(吉田雅史「リリックヴィデオ」『エクリヲ vol.11』p.38)。